5月5日(月)
■労働者の生活改善は最低賃金の底上げから 5月といえば、メーデーである。最近、メーデーに参加する労働者の数が年々減少していることが気になる。正規雇用労働者がリストラによって大きく削減されている一方で、メーデーなどに参加がしにくいパートや派遣、臨時といった非正規雇用労働者が増え続けていることの反映でもあろう。今年の春闘も、大手企業においてすら例年よりもわずかな賃上げで収束し、中小企業では賃上げどころではないというのが実態であろう。何せ、今年の春闘に際して、あの経団連ですら傘下企業に対し、条件のあるところでは賃上げを訴えたにもかかわらず、この結果なのである。やはり、最低賃金の底上げを政治主導で進める以外にないのではなかろうか。世界の先進国では。軒並み時間当たり賃金で1,000円を越しており、市場原理主義者が模範とするあのアメリカですら最近1,000円を上まわったのである。一刻も早くやらなければならない課題であろう。
■後期高齢者保険制度の廃止と抜本改革を メーデーのプラカードや出し物で目立ったのが、後期高齢者医療保険制度に対する批判である。ちょうど4月27日に実施された衆議院山口2区の補欠選挙の結果は、民主党公認の平岡候補が2万票以上引き離しての圧勝であった。保守王国山口でこれだけの勝利ができた背景の一つは、各種調査の結果を見ると、後期高齢者医療保険制度に対する批判がもっとも強かったといわれ、敗北の直後、福田総理は舛添厚生労働大臣を呼んで、後期高齢者医療制度の問題点を改善するよう指示をしたことが象徴的であった。 この制度については、2年前、後期高齢者保険制度の導入を自民党・公明党が強行採決で進めたことを忘れてはなるまい。高齢化社会をどのように支えていくのか、とくに必要な視点は保険者の権利を誰が代表してくれるのか、ということにあるのであり、これまでの制度では高齢者が所属していた保険制度の中でまかなわれていたことから、高齢者の権利もその中で不十分ながら代弁されていたのである。今度の制度は75歳以上の方たちで輪切りにされ、結果として誰も高齢保険者としての権利を主張できにくいものにしてしまったことにこそ一番の問題があるのだ。財政難を理由に、次々に高齢者の方たちの医療が「国民皆保険制度」の、いつでも・誰でも・どこでも医療にかかれる保証がなくなりつつある。詳細は省くが、かつて民主党が主張していた、いわゆる「突き抜け方式」に戻していくことがベストであろう。
■自民党は即時、解散・総選挙を実施すべきだ それにしても、福田内閣の支持率の低下はとどまるところを知らない。まるで底なし沼のように低下し続けており、中には19%まで低下した調査も出てきている。前にも指摘したように、この福田総理大臣には自分のミッション=使命というものがまったく見えないわけで、いったい何のために総理大臣をなさっているのか問いただしてみたい気がする。5月6日から中国の国家主席が来日し、首脳会談が開催される。このレターが読者の皆さんに到着するときにはその会談の結果は出ているのだろうが、何せこの原稿を書いているのが5月5日朝なもので、予想する以外にない。ギョーザやガス田開発、さらにはチベット問題など日本の国益に従ってきちんとものが言えるかどうか、残念ながら多くは期待できまい。本来は、一刻も早く解散総選挙を実施すべきであるにもかかわらず、安倍政権、福田政権と政権のたらいまわしをしているに過ぎない。内閣総辞職ということになれば、小泉総理以降、3人も民意の審判を受けない総理が誕生することになる。直近の民意である昨年7月の参議院選挙の重みが、依然として失われること無く国会に反映せざるを得ないのだ。議会制度とは、しょせん有権者である国民の民意に依拠していく以外にはないのである。現行憲法は、なるほど政権選択においては衆議院の民意を優先しているものの、参議院にも国民の直接選挙という洗礼を受けた民意が堂々と存在しているのだ。その参議院が、どのように2院制の下で振舞うべきなのか、立法府である国会の本来機能を高めるべく、努力していく以外にない。今週7日には、参議院の有志で「参議院の在り方に関する勉強会」を発足させ、第1回目として駿河台大学の成田憲彦学長を呼んで勉強会を開催する。呼びかけ人のひとりとして、今日の状況の下でタイムリーなものになるよう努力していきたい。
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