2007年10月のニュースレター:[以前のニュースレター]
 
 
10月29日(月)
 
 
■守屋前次官の証人喚問で、防衛省の構造的体質にメスを
 早いもので、もう10月が終わろうとしている。国会は予算委員会も終わり、いよいよテロ特措法の期限切れは必至となる中、守屋前防衛省事務次官の接待疑惑事件から、山田洋行やそこから分かれた専門商社「日本ミライズ」との癒着問題が噴出し、いよいよ今日29日月曜日、衆議院の特別委員会で、守屋氏を呼んでの証人喚問が実施されることとなった。防衛庁時代から随意契約が多く、談合や政治家との癒着問題などが絶えず吹き出てくる構造に切り込んでいく必要がある。もちろん、守屋氏が事務次官時代の、給油の実績についての虚偽報告問題も、しっかりと解明される必要があることは言うまでもない。
 それにしても、参議院での与野党の逆転という新しい事態の中で、3分の2を越す巨大与党なのだが、民主党をはじめとする野党側の声を無視することはできなくなっている。もし、衆議院で強行採決をするなら、参議院での問責決議をはじめ、参議院で野党側の攻勢を招くことから、無理をすることはできないのだ。議会が初めて論議の場として活性化しはじめたことは、評価に値することといえよう。もちろん、いつまでも論議ばかりしていることは許されないのであり、多数を持っていることによって法案を通す必要があることは言うまでもない。問題は、本当に国民が知らなければならないことがしっかりと論議を通じて明らかになることであり、いたずらに時間ばかりが過ぎても仕方がないのだ。

■議会は多数決による決着を図ることが必要だ
 というのも、参議院で民主党を中心とする野党が多数を握っていることから、法案をしっかりと審議を進めるために委員会への法案の付託を進めようとしても、全会一致が原則だ、として自民党側は抵抗をしてくるのである。全会一致というのは、議会制民主主義の立場からすれば、ありえないことであり、是非ともこの機会に悪しき慣習を打破していく必要がある。もちろん、これまで社会党時代から、反対の法案を審議しないで潰したいというやり方をとってきた名残であり、今後、民主党が少数派になったときにも、最後は多数決で決めていくことを否定してはならないのだ。是非ともこの機会に改革をしていくべき点だ。

■国会同意人事の透明化を図るべきだ
 さて、参議院の場では、年金資金を年金の給付以外に流用を禁止する法案を提出して、いよいよ委員会の審議に入った。未だ1年生議員である蓮訪さんが提案をしている姿が、院内テレビを通じて放映されていた。まことにうれしい限りであり、これからもどしどし新人議員が活躍することを強く望みたい。また、報道によれば、国会同意人事問題が、どうやら一頓挫しているようだ。というのも、事前に人事の情報がマスコミに漏れたため、民主党としてそのまま同意することはできない、ということになったようである。できれば、各委員会で、同意すべき人物をお呼びして経綸を語ってもらい、その上で質疑を交わして本当に信頼でき、同意するに足る人材であるかどうか、じっくりと見定めていくべきである。財政金融委員会の場でも、できればそのような工夫をしてみたいと考えているのだが、中央省庁の抵抗はすさまじいものがありそうである。腹をくくってやるべきだと思う。

■税制調査会の役割が飛躍的に高まる
 先日、毎日新聞に税制調査会の会長代行として、小生のインタビュー記事が写真入で掲載された。インタビュー自体は1時間近くに及び、それこそ消費税問題や地方自治体にとって深刻な法人2税問題など、実に多岐にわたっていろいろと質問に答えたのであるが、結果的には来年3月末以降に期限の切れる道路特定財源問題に絞って掲載されていた。内容的には、これまでの民主党の政権公約に書かれていることを、そのまま忠実に話したことが掲載されたと考えているものの、この問題は大変利害関係者が多いだけに、民主党内での論議もこれ以降、活発に展開されるべき課題であることは言うまでもない。いずれにせよ、今後12月まで、政府税制調査会や自民党税調と平行して、民主党税制調査会が大きく脚光を浴びることは必至である。来年度予算に関連した税制改革法案が参議院で通らなければ、予算の執行ができなくなる可能性が大きい。そのことは、予算案をめぐって解散総選挙に直結することも十分考えられるわけで、それだけに民主党にとっても国民生活に直結する問題だけに、慎重な判断が求められているのだ。






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10月22日(月)
 
 
■守屋防衛省前事務次官疑惑の徹底的な解明を
 国会は、自民党の安倍前総理大臣の無責任な辞任によって3週間以上も空転させられたにもかかわらず、早く国会で審議を、と参議院で迫っても、参議院は衆議院よりも早く審議に入るわけにはいかない、などというとぼけた対応によって時間ばかり食ってしまったが、ようやく今週から実質的な審議に衆参とも入れそうである。もっとも、防衛省の守屋前次官の次官在任中のゴルフ接待や、特定企業のために防衛装備品納入企業に対する口利き疑惑が発覚し、民主党は守屋前次官の証人喚問を要求している。この問題がテロ特措法に変わる新しいテロ対策支援法の審議と絡んでおり、ぜひともこの疑惑問題の解明も進めていく必要があることは言うまでもない。と同時に、小池大臣との人事問題でのシビリアンコントロールのあり方についても追求しなければならない。

■国会の会期延長を進め、参議院の審議促進を
 参議院では、年金事務費の年金保険料からの流用を禁止する法案を審議するよう迫ってきたが、与党側はできる限り審議に入らないよう時間稼ぎ戦術を取ってきたものの、ようやく今週には審議に入れるようになって来た。ところが、もう会期末である11月10日がすぐそこまで来ており、いったい会期を延長するのかどうか、まったく見えてきていない。一説には、このまま一本の法案も通らない実態を国民に見せつけ、参議院で野党が多数を取ったことで国会が「正常」に動かなくなったと国民に訴え、他方で、国会閉会によって今後の予算編成や税制改革など自民党や公明党の出番をマスコミに露出させ、来年度予算編成を実施して取りまとめ、その上で国会を解散するという作戦に出てくるのではないか、といううわさが出てきている。これでは、与党側が言うところの「テロ対策の必要性」を自ら放棄することであり、まことに無責任極まりないことは言うまでもない。おそらく、今週末あたりから国会の会期延長問題が出てくると思われるが、参議院での民主党の立法をしっかりと議論していく必要がある。むしろ、民主党から会期の延長を言い出していくことも一つの方策であろう。

■サブプライム問題や石油価格の高騰に対する危機感を持つべきでは
 さて、経済の世界に目を向けてみると、G7(先進7カ国財務大臣・中央銀行総裁会議)がワシントンで開催された。焦点は、アメリカの低所得者向け住宅ローンを証券化したサブプライムローンの焦げ付きによって生じた、世界の金融危機に対していかなる対処をしていくのか、さらに中国やシンガポールなどが進めている政府の保有している資金を活用してのファンドや一般的なファンドの投資に対してどのように対処していくのか、また1バーレルが90$を越すような激しい値上がりが進展している石油価格などの一次産品に対して、先進国の首脳がどのような認識を持ち、政策を展開しようとしているのか、大変注目された。未だ、十分その中味が明らかになっていないのだが、額賀財務大臣と福井日銀総裁の会議直後の記者会見などを見ていると、それほど深刻な感触が出ていないように見える。世界経済は、今回のサブプライム問題や一次産品の価格急騰といったリスク要因はあるものの、世界各国当局が協調して問題解決に当たっていけば、解決していくことが可能であるという楽観的なトーンが出ていたように思われる。もっとも、世界経済の中で大きな存在力を示し始めている中国やインドなどの関係者が出席していない中での論議で、果たしてそのような国際協調が図れるのか、まことにお寒い限りでしかない。
 日本経済はサブプライム問題についてあまり深く入り込んでいない、ということではあったが、野村證券は1000億円を越す巨額の赤字を出しており、今期の赤字への転落は必至であろう。今後、世界的にもどのような直接・間接の影響があるのか、依然として闇の中にあるといわれているだけに、不気味な様相を示している。日銀は、このような中、ますます金利の引き上げが困難になりつつあると見られているが、専門家の中には最近の消費者物価指数はマイナスになっているが、国民の実感はパンや麺類などの値上げが続いており、デフレよりもインフレに対する警戒感が出ている。今は、むしろ金利引き上げに踏み切るべきだと主張される向きもある。小生も引き上げ賛成である。そのことにより、需要を喚起していくべきときに来ているように思える。
 それにしても、石油価格の高騰は異常である。ニューヨークの取引所で、生産量の400倍にものぼる取引が実施されているわけで、「石油市場の金融市場化」が進んでいるのだ。何とかしなければ、国民生活が狂ってしまいかねない。






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10月15日(月)
 
 
■政治家と金の問題、真剣に改革を
 いよいよ秋も深まり、北海道では初雪や初氷の便りが続々と舞い込んでくる。今年の秋は例年より寒さが厳しそうである。読者の皆様も風邪を引かないよう注意していただきたい。
 さて、国会はいよいよ論戦の火蓋が切って落とされ、先週は衆議院の予算委員会と決算行政監視委員会が開催され、福田総理大臣はこれら委員会にすべて出席された。民主党は年金問題を中心に長妻議員がトップバッターを務め、次いで菅代表代行、岡田、前原両副代表という論客をそろえて追求していった。中でも印象に残ったのは、馬淵澄夫議員の福田総理ご自身の政治資金問題についての追及であった。福田総理の政治団体の総括責任者を務める方が、ご自身が会社を経営され、その会社が国から公共事業を受注していることについて問題を指摘したもので、福田総理自身の政治資金問題に厳しく迫った点で出色の出来だったと思う。政治家と金の問題については、民主党の小沢代表の不動産への投資問題や、渡部恒三最高顧問の事務所の所在地問題なども問題として指摘されており、今後の政治資金規正法の改正問題とあいまって、国民の信頼を勝ち取るべく全力をあげていく必要がある。

■参議院での議会運営に改革の風を
 いよいよ今週は、舞台を参議院の予算委員会に移して論戦が繰り広げられる。参議院で、民主党が第1党となった直後だけに、予算委員会の場でどんな論議が繰り広げられるのか、注目される。特に、予算委員会で、経済財政諮問会議の民間委員をされている経団連の御手洗会長の参考人招致が実現できるのかどうか、また必要な資料の提出を求める国政調査権の発動など、どんな議会運営を繰り広げることができるのか、国民の注目を集めることは必至である。又、第1党が民主党になったため、質問の割り当て時間も大幅に増えており、時間をあまり気にすることなく質問に集中できるわけで、徹底的に政府を追及して欲しいものである。とりわけ参議院選挙で示された民意がどこにあるのか、格差問題や年金に対する国民の不信感、さらには高級官僚の優雅な天下り問題など、論点はまことに多岐にわたっている。

■民主党は史上最強の野党をめざそう
 思い起こせば1993年、自民党が下野した直後の細川政権の時代、衆議院では細川政権はかろうじて多数派を形成していたのだが、参議院では自民党が過半数を占めており、史上最強の野党といわれるほどその追及は厳しかった。政治改革の中心は、衆議院に小選挙区比例代表並立制を導入する法案を通すかどうかにかかっていた。予算委員会や政治改革特別委員会で、陣頭指揮を執っていたのが参議院のドンとまで言われた村上正邦氏であった。過半数を占めていただけに、議会の運営についてもヘゲモニーを握られており、結局最後は衆議院議長が入っての調整に持ち込まれて、かろうじて成立に持ち込んだことが思い出される。ところ変わって今度は民主党が、議会運営の鍵を握っているのだ。史上最強の野党として、政権交代を目指す野党として力いっぱいがんばっていく必要があろう。残念ながら、小生は財政金融委員長という立場もあり、質問に立つことはできない。その分、仲間の皆さんにがんばってもらいたい。期待したい。

■小沢代表には度量の広いリーダーを求めたい
 先週の火曜日、国会の本屋さんに、月刊雑誌『世界』の11月号を注文したところ、売り切れ、との事であった。11月号には小沢代表のテロ特措法に対する反対の論文が掲載されたことが注目を呼んだのであろう。いつもは『世界』といった硬い月刊雑誌はあまり売れず、本屋さんに山積みになっていることを見かけていただけに、ちょっとした驚きであった。小生が今度の『世界』で読みたいと思っていたのは、東京大学の神野直彦教授の「経済を民主主義の制御のもとへ」と、伊東光晴京都大学名誉教授とロンドン大学名誉教授のロナルド・ドーアさんの往復書簡「日本の大企業のビヘイビアは変わったのか」という点にあった。とくに神野先生については、先生から贈っていただいた『財政学』を読み終えた直後であり、財政社会学という視点の持つ重要性を知るにつけ、今後の日本の国の形をどのように構想していくのかが求められていると痛感したからである。
 それにしても、小沢代表が「党として決まったことに従えないなら、出て行ってもらいたい」旨の発言がなされたと報道されている。新進党時代の解党劇をふと連想させられた一瞬であった。こういう発想は改めてもらいたいものだ。






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10月9日(火)
 
 
■福田政権は低姿勢から出発したのだが
 いよいよ国会の論戦の火蓋が切って落とされた。10月1日、衆参本会議での福田総理大臣の所信表明演説が行われ、それに対する各党の代表質問が3日間に亘って繰り広げられた。まず、総理大臣の所信表明演説であるが、安倍総理大臣のそれとは異なり、低姿勢というのが第一印象であった。答弁でもそうなのだが、一番印象に残る言葉は「国民の目線に立って」ということと「野党の皆さんともよく協議しながら」という2つであり、政策面では「200年住宅」という言葉が、やけに印象的であった。もっとも、「200年」という数字は、「100年安心」という年金制度の提案を思い出させてくれる。もはや誰しもが忘れつつある言葉であるのだが、100年という数値が印象的であるだけに、200年というのも目新しさを打ち出そうとされたのかもしれないが、いつしか忘れ去られる運命なのかもしれない。

■国民の目線に立った政治の危険性もあるのだ
 それにしても、「国民の目線に立って」という言葉は、われわれ政治家がよく使う言葉であり、有権者の方たちに対する「媚」を売る危険性を秘めた言葉である。国民の声に対して絶えず注意しなければならないのだが、マスコミを中心にして国民の「世論」が誘導されてしまうことが多いだけに、何が国民にとって本当に重要な課題なのか、十分に検討されてしかるべきなのだ。今から2年前の、あの郵政解散総選挙で国民が本当に郵政民営化を支持したのだろうか。10月1日に郵政公社から郵政株式会社へと移行するに際して、あれだけマスコミが、民営化を認めないのは改革の抵抗勢力だ、と批判していたのがうそのように、あまりにも巨大な郵便貯金会社や保険会社の登場に「大きすぎるのでは」という批判を社説に掲げていた新聞もある。われわれ民主党が、民営化の前にまずその規模の適正化、縮小化すべきだと打ち出したことを忘れてもらっては困るのである。

■野党に対する低姿勢=クリンチ作戦の成否は
 少し横道にそれてしまったが、国会の代表質問での論戦では当然の事ながら、安倍退陣や参議院選挙での民意がどこにあったのか、など政府与党側に対して鋭い質問を浴びせたのであるが、福田総理の答弁は「野党の皆さん方のご協力を得て」という言葉でもって、ほとんどすべての項目に対して低姿勢を打ち出してきた。聞いていたわれわれ民主党の議員席からは、その言葉が出てくるたびに、ボクシングの「クリンチ」「クリンチ」の野次が飛び出す始末であった。選挙で敗北したとはいえ、先の通常国会での数の力を振りかざして「強行採決」を連発したことを忘れたかのように、国会は与野党が論議をして一致すべき点は協力していくべきことを、教訓のように垂れておられたのが印象的であった。
 もちろん、われわれと政策の理念や具体的な政策の面で一致できるものに反対することはありえない。ただ、税制改革や年金制度改革といった大きな論争点となっていることに対して、与野党の協議会を設置しそこへの参加を呼びかけられていることに対しては、当面参加することはないといってよい。じつは、かつて年金問題について与野党の協議会が設置され、小生も参加した経験がある。結局、政権をともにしていない政党が参加すれば、そこでの論戦は党派間の激しい批判の応酬となり、建設的な成果は到底見込むことはできない。このような協議会が成果を挙げるためには、真剣に建設的な論議ができるよう少人数の専門的なメンバーが、じっくりと議会外の専門家の知恵も借りながら進めるか、大連立政権を樹立して(もちろん、そのことを国民に対して選挙で公約して進めることが不可欠)協議していく必要があろう。スウェーデンの年金改革が成功した経験にも学ぶ必要があろう。

■初登場で総理大臣に初質問、相原議員の堂々たる質問
 さて、参議院の代表質問に今回の選挙で初当選した相原久美子さんが25分間、堂々と総理大臣相手に初質問を行った。相原さんは札幌市役所の非常勤職員として自治労の組合運動に参加され、中央本部の執行委員として活躍されてきた方で、最近の雇用問題が深刻になる中で厳しく小泉・竹中改革の批判を展開されていた。考えてみれば、小生が初めて総理大臣(小渕総理)に対して代表質問に立ったのは2期目に当選した1998年8月であった。彼女は一期目でそれを実践したわけで、内容といい態度といいまことにあっぱれというほかない。今後の活躍に期待したい。






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10月1日(月)
 
 
■やっと始まる、臨時国会の論戦
 いよいよ臨時国会の本格的な論戦が今週から始まる。参議院選挙の結果、参議院での自民・公明両党が過半数を大きく割り、安倍首相は政権存続を図ろうとしたものの、結局精神的、肉体的に持たなくなり政局を混乱させた挙句、自民党総裁選挙によって福田政権がようやく成立し、所信表明演説のやり直しが10月1日から始まる。この間、政治的空白を招いた自民党の責任はまことに重いものがある。
 成立した福田政権に対する国民の支持率が、各種マスコミの調査によって出てきた。おおよその傾向としては50%台を確保しているが、発足当初のご祝儀相場といえよう。問題はこれからの国会での対応如何によるものの、福田新首相は話し合い路線を打ち出しているが、民主党としては参議院選挙で提起し、国民に約束したマニフェストに基づいた議員立法を参議院の場に提起し、国会の場で堂々と論戦を通じて明らかにし、そのうえで国会の場でどのように集約していくのかが問われてくる。まずは、テロ特措法の延長問題であるが、どうやら延長をあきらめ、新法を作って再び給油活動ができるようにしたい意向が打ち出されている。この問題について、民主党としてはブッシュの戦争として始まったアメリカの戦争に、海外にむけて自衛隊が出動するという集団的自衛権の行使はできないし、してはならないという立場である。この問題についての対応がどのように扱われるのか、当面の焦点になる。福田政権として、日米関係と国連中心主義の関係や、集団的自衛権についての見解が問われてくる。しっかりと議論していきたい。

■議員立法の嵐に耐えられるか、参議院民主党と法制局
 それにしても、参議院の場で次々と民主党は議員立法を提起している。すでに提出した年金保険料の年金支給以外の支出を禁止する法案や、障がい者自立支援法の改正法案以外に、マニフェストで提起した子供手当、1人当たり26,000円を支給することや、農家に対して直接支払い1兆円を支出することも含めて、10本もの法案を今臨時国会に提出していくことが小沢代表の強い指示として出されている。すべて参議院の議員立法であり、はたして議員立法を作成できる参議院法制局の体制が耐えうるのか、また、議員立法を提出して答弁に立てるだけの人材が量的、質的に確保できるのか、まことに心もとないものがある。とくに参議院の場合、新人議員が圧倒的に多く直ちに議員立法の答弁ができる条件にないわけで、実際問題、法案責任者間での答弁者の引っ張り合いが起きているのが実情である。これまでの野党提出議員立法が本格的に審議されるということは、まことにうれしい悲鳴なのだが、実際問題として法制局の質的量的な充実とともに、民主党の参議院議員の能力アップが強く求められる。

■民主党税制調査会会長代理に就任
 さて、小生の新しい任務も増えてきた。民主党の税制調査会の会長代理として藤井裕久新会長を支えていくことになった。これからの民主党の税制調査会の仕事は、これまでとは異なりまことに重要になってくる。いうまでもなく、年金の財源として消費税の引き上げ問題が与党側から提起されているし、額賀財務大臣も民主党との税制改革問題での協議を提起されている。この問題に対しても民主党のマニフェストが提起している国民に対する約束もあり、来年度税制改革に対して道路特定財源の廃止問題や証券税制の優遇措置のあり方などについても、その対応のあり方が通常国会での予算関連法案である税制改革法案に対する賛否を決める重要な中味になることは間違いない。それだけに、この問題についての与野党の協議の場を設置することについては、国会の場で透明度を高め、大いに論戦を交わしていく必要がある。その上で、どのような態度を取っていくべきなのか、民主党としての対応を決めていく必要があろう。そのためには、民主党内での税制改革の中身について、真剣に論議をしていく必要があることは言うまでもない。
 それにしてもミャンマーでの市民のデモに対する軍事政権の発砲はまことに問題で、日本人のカメラマンである長井健司さんが銃弾に倒れるという痛ましい出来事が発生した。国連の調査団なども派遣されているが、とにかく軍事政権の横暴さに対して国際社会として毅然とした態度をとる必要がある。日本としても、しっかりと外交交渉を強めていく必要があることは言うまでもない。






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