2006年5月のニュースレター:[以前のニュースレター]
 
 
5月29日(月)
 
 
□重要対決法案が残っても大幅会期延長はなさそう
 早いもので、もう6月がやってくる。18日が通常国会の会期末なのだが、今国会で最重要法案としていた行政改革関連法案が、先週末参議院で可決したものの、医療保険改悪法案や教育基本法改正案、さらには国民投票法案など与野党で大きく対立している重要法案がめじろ押しのまま衆議院を中心に審議入りしたままであり、とうてい18日までには議了採決される見通しにはない。それでは国会の会期を延長するのか、といえば、小泉総理大臣は延長に否定的といわれており、もし延長があったとしても小幅なものになる見込みといわれている。小泉総理にとっては教育基本法や国民投票法について、それをどうしても通したいという熱意はなくなっているし、もともと不得手な分野でもあるのだろう。われわれ民主党にとっては、これらの問題について対案を準備して国会論戦に備えており、相手の出方しだいで、いかようにも対応できる体制になっている。もっとも、対案を出したことやその中身について、かなり手厳しいご批判をいただいている点は、今後の国会論戦などで、国民の立場に立った提起をしていることを、しっかりと訴えて理解を求めていく必要があろう。
 おそらく自民党内は、9月の総裁選挙に焦点が移りつつあり、ポスト小泉をめぐって、虚々実々の駆け引きの中の一つに会期の延長問題が含まれていることは間違いない。これから展開されてくるであろうテレビを意識した自民党総裁選挙の、田舎芝居じみた演出に対抗する民主党の国民に向けたメッセージを、いかに工夫していくべきなのか、知恵が求められている。

□ありがたい労働運動の先輩からの叱咤激励
 ここのところ、毎週末になるとかつての炭鉱の山の会が開催されている。閉山後40年近く経つというのに、依然としてかつての仲間が集まってくる。本当に大変な結束力だと感心せざるを得ない。それでも年々老齢化がすすんでおり、かつてほどの人数は集まらなくなっているという。時間があれば集会に出向いて、かつての労働運動の闘士の方たちの声を聞いている。最近の労働運動はもちろん、民主党の体たらくについて、手厳しい批判の声が飛んでくる。まことにもっともな批判が多いのであるが、中には大きく変化している国民の多様な価値観にどう答えたらよいのか、理解してもらいにくい課題が多い。
 先週末、久方ぶりに鉄鋼労連時代の上司であり、労働運動の中で大きな足跡を残してこられた千葉利雄先輩にご馳走になる機会があった。いつものように、日本の政治の現状に対して、熱っぽく改革を訴えられている姿勢には、正直脱帽せざるを得ない。どこからあのほとばしるような情熱が出てくるのか、感心させられる。今後とも、ともすれば消えうせようとする政治に対する初心を、時々お会いして叱咤激励してもらうつもりである。

□日本経団連も注目する小沢代表の民主党
 先週の月曜日、日本経団連と民主党との政策についての懇談会が開催され、小沢代表、鳩山幹事長、直島政調会長代理、仙谷厚生労働NC大臣らとともに出席した。当日は奥田会長をはじめ執行役員とともに、傘下の300社近いメンバー企業の方たちが出席され、自民党のときのそれと比較して倍近い出席で大盛況となった。昨年は岡田代表とともに出席したのであるが、昨年以上の出席者であったことは間違いない。おそらく小沢代表になって、民主党が来年の統一自治体選挙から参議院選挙で与野党の逆転を目指そうと努力していることに対して、どんな政策を訴えていこうとされているのか、興味が高まっているのだと思う。それは、われわれにしても同じで小沢代表が近々著書を出版される予定と聞いている。その中身がどのようなものになるのか、政策のほうを担当するものにとっては目が離せないのである。
 当日の話はあまり新鮮な話題とはならなかったのだが、中央集権的な官僚国家のあり方を、大きく分権型の日本にしていく必要性が訴えられていた。小生からは、経団連が環境税に対してアレルギーを持っておられることに対して、産業界の懸念は理解しつつも、地球環境問題についてする国民啓蒙のためにも環境税の導入が必要なのだ、と訴えさせていただいた。直ちに支持はしてもらえなくとも、やがては理解をしていただきたいものである。
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5月22日(月)
 
 
□政局はポスト小泉に移りつつある
 札幌はライラック祭りが始まり、初夏らしい過ごしやすい季節を迎えている。それに引き換え、東京は5月というのに五月晴れどころか、梅雨のようなじめじめした天候が続いており、なんともはや、鬱陶しい。
 国会のほうは、4月の千葉7区の補欠選挙での民主党候補の勝利以降、民主党の支持率が急上昇しており、潮の流れが変わりつつある。小泉首相の任期もあと3〜4ヵ月となり、後継総裁選びに焦点が移り始めており、レームダックに近い状態になりつつある。
 総裁候補の一本化をねらった森前首相は、森派から2人の総裁候補を出すことに抵抗していたものの、小泉首相が「出るという意思のあるものはみんな出て争うべきだ」と発言したため、事実上、安倍官房長官と福田元官房長官との争いになりつつある。とくに福田氏はアメリカを訪問した際に、多くのアメリカ政府高官との会談をこなしており、国民の中でも福田待望論が増えつつあるという。中国や韓国との関係が最悪の状態に対して、福田氏であれば改善してくれるだろうという経済界の期待も根強いものがあるという。安倍官房長官については、外交面でも内政面でも小泉首相の路線を踏襲するだろうと見られており、本人は総裁選挙での争点に「靖国参拝問題を持ち出すべきではない」などと発言している。マイナス要素と見ているのかもしれないが、今後の外交問題や経済問題と密接な関連を持つ問題だけに避けて通るわけにはいくまい。堂々と自らの政策を打ち出すべきであろう。安倍官房長官に対しては、先週の行政改革委員会で質問をした。小さい政府や国民負担率と経済成長の関係など原則的な問題について、あまり自分の考え方を持っているようには思えなかった。ただ、官僚が書いてくれた原稿を棒読みしているだけで、この人に日本の舵取りを任せるわけにはいかないのではないか、と思った次第である。

□財政再建には国民の負担増は避けられない
 総裁候補の一人として名前が挙がっているのが、谷垣財務大臣である。小生のカウンターパートだけに一番論戦を交えることが多い方であると同時に、昭和20年の早生まれで同じ世代に属する方でもある。谷垣大臣が、一番正直に対応されていることを痛感するのは、財政再建問題で、消費税を07年に引き上げるべきである、と強く主張され続けていたのが印象的である。もっとも最近では、07年では参議院選挙を控えているだけに政治的に難しいと判断されているようで、増税論は影を潜めているものの、消費税の引き上げが避けられないという増税派の確信犯である。何を隠そう、小生なども今の財政赤字を解消していくためには歳出カットだけでは不可能で、何らかの歳入の増加措置が不可欠であると考えている。それが消費税の引きあげだけに拘るべきではなく、資産課税も含めて改革を進めていく必要があると考えている。

□弱い立場の側に立つのが民主党の政治使命
 そうした財政再建問題が山場を迎えてくるのが6月である。経済財政諮問会議が進めている「歳入歳出一体改革」の方針が固まるのが6月であり、それを受けて来年以降の予算編成なども進められるわけで、目を離すわけにはいかないのである。
 一番の焦点になるのが歳出削減の中では高齢社会のいっそうの進展の下での社会保障財政の削減問題であり、地方自治体に対しては地方交付税の削減であろう。いずれも、弱い立場の人たちや地域が狙い撃ちされているのである。社会保障については一昨年の年金改悪に始まり、昨年は介護保険が、そして現在は衆議院で強行採決が行われた医療保険制度の改悪が進められようとしているのだ。いずれも、国民負担の増大と支給水準の切り下げでしかない。今週からはいよいよ参議院に審議が移る。国民生活に直結する大きな課題であるだけに、しっかりと審議を尽くしていく必要がある。
 それにしても、国会の会期は6月の18日までであり、あと4週間となっている。そうした中、教育基本法の審議が衆議院から始まっており、このままでは会期の延長は必至であろう。そこまでして法案の強行採決をしてくるのか、予断を許さなくなってきた。
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5月15日(月)
 
 
□相次ぐ先輩議員の訃報に気分が滅入る昨今
 5月の連休が終わり、ようやく札幌も桜が満開となった。例年に比べて1週間以上遅い。それだけ寒さが厳しかったのだろう。逆に東京などはまるで梅雨のような天候で、1ヵ月ぐらい季節が早まったように思える。
 それにしても先輩の国会議員の訃報が相次いでいる。昨日は菅野久光元参議院副議長が亡くなられ、先週にはアイヌ民族出身で初めての国会議員となられた萱野茂さんが、そして5月の連休中に、岩田順介元衆議院議員が亡くなられた。また、4月には、全逓出身の竹田現照元参議院議員が、肺炎がもとで亡くなられている。いずれも小生にとって忘れられないお世話になった先輩議員であった。
 菅野先輩は北教組の委員長から川村参議院議員の後継者として3期18年間、議員会長から副議長になられたのだが、それまで、社会党時代からみても3期で副議長になることはまれで、4期以上の方がなられていたのに菅野先輩の人徳であろう、副議長を立派に勤められ、4年前、まだ元気であったのに若い小川参議に議席を譲られ政界から引退されたのである。私などがこんなことを言うのも不遜なことなのだが、まことに真面目で、誠実一筋の方であったといえよう。
 萱野先輩は1992年の参議院選挙に小生と同時に立候補され、残念ながら比例10番目で次点となったものの、2年後に繰り上げ当選となり、日本の国政史上初めてのアイヌ民族出身の方が国会議員となられたのである。1995年の5月の本会議で、萱野議員が初めて質問に立ったとき、議場はシーンと静まり返り、質問が終わると同時に拍手が鳴り止まなかったことを昨日の事のように覚えている。98年の参議院選挙では自らは引退されたものの、ご子息の萱野史朗さんが社民党から北海道選挙区で、小生と一緒に戦うこととなったことも何かの因縁を感じさせてくれる。アイヌの長老の風格がにじみ出ていた方であった。
 岩田先輩は、自治労福岡県本部の委員長から多賀谷真稔元衆議院副議長の後継者として1990年に政界入りされ、ニューウェーブの会のリーダー格として、また、96年の民主党結成に際しては国会対策委員長を歴任されるなど、人望の厚い政治家で、小生なども当選以来、大変暖かくご指導していただいた方であった。2000年5月に胃がんの手術をされた直後の6月の総選挙では、体力の限界まで挑戦され、その後遺症から血液のがんに冒され、残念ながら他界されてしまった。昨年8月に自治労鹿児島大会に出向いた際、福岡の病院でお見舞いした時が最後のお別れとなってしまった。まだ60代の若さであり、まことに惜しい限りである。心よりご冥福をお祈りしたい。
竹田先輩は住んでおられたのがご近所であり、対馬先輩と仲が良かったせいであろう、よく上京された際には国会の事務所に寄られ、いろいろと政治のあれこれについての四方山話に花が咲いたものであった。とにかく歯に衣を着せずに単刀直入な発言は、聞いていて小気味よく、こんなにズバズバ言えるようになってみたいものだ、とうらやましく感じたものであった。それにしても、亡くなられる直前まで、小生の事務所に電話をかけてこられ、国会図書館や関係者の著書を探しておられたが、「お別れの会」で活字に対する貪欲な人であったと聞いたとき、なるほど、と感じたものであった。亡くなられる前から死に対する準備を怠りなく進めておられたようで、遺影の選定や「お別れの会」での献奏の選曲など、まことにダンディーなお人柄が偲ばれた次第である。
心よりご冥福をお祈りいたします。

□後半国会は波乱含みへ
 なんだか湿った話になってしまったが、とにかく身辺で訃報が相次ぐだけに気分が滅入ってしまう。国会のほうは共謀罪の強行採決の動きや医療保険制度の改悪、米軍の再編に伴う日米安保条約の実質的な改悪と米軍の再編に対する日本側の3兆円にも及ぶ財政支援など、まことに重大な課題が山積している。徹底的に論争を通じて国会の内外で戦う以外にない。それにしても、先週号で指摘したドル安円高が進展しており、世界経済からも目が離せなくなってきている。
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5月8日(月)
 
 
□アジア共通通貨単位構想に注目したい
 今年のゴールデンウイークは、曜日の並び方が良く、9連休となった人も多かったのだろう。とくに海外旅行が大幅に伸びたのだが、景気回復の影響もあったのかもしれない。政治家にとっては、与野党や閣僚・非閣僚を問わず、この期間を利用して海外に出向いて外交を活発化させることが多い。小泉首相はアフリカとスウェーデンに出向いている。ぜひともスウェーデンの豊かな社会保障と先端産業の競争力強化の両立が、「大きい政府」の下でもできていることを深く理解してきてもらいたいものである。
 さて、ポスト小泉各氏の動きも活発になっている中、谷垣財務大臣はASEAN+3(日本・韓国・中国)の財務省会合で、インドのハイデラバードを訪れている。この会合で、これまでの二国間の通貨融通協定から、参加国すべてが支援できる枠組みの検討と並んで、アジア地域の一段の金融安定化に向けた「地域通貨単位」構築の手順を研究することなどを共同声明として発表した。ヨーロッパがユーロを誕生させたのは共通通貨の地域通貨単位である「エキュウ」からであり、アジアでは「アキュウ」を、と唱えてきたのは黒田アジア開発銀行総裁である。ようやくここまで来たのか、という思いがある。大いに将来を展望して発展の著しいアジアが結束していくことが必要である。とりあえず、評価したい。

□アメリカの覇権は衰退過程に入ったのでは
 実は国際経済にとって大変深刻な問題があり、いつ地雷原が爆発するのか、世界が固唾をのんでいることがあるからである。それは、つい先日開催されたIMFとG7の財務相・中央銀行総裁会議の両方の会合において「アメリカが膨大な経常赤字を抱え、中国などアジア諸国や産油国が巨額の経常赤字を抱える不均衡な現状が放置されると、いずれドル暴落や世界不況が起こる」という趣旨の表明をしたのである。
 この種の会議でアメリカが、事前に声明文に介入していることは常識であり、アメリカ自身1985年のプラザ合意に続く、為替での大幅な調整が不可欠な段階に至っていることを世界にアッピールしたのだと受け止められている。20年前のプラザ合意の時には為替調整すべき対象は、基本的には日独だけであったのが、今日段階では中国・インド・ロシア、さらには石油輸出国などきわめて多くなっており、「大プラザ合意」が必要になっているとも言われている。つまり、アメリカの経済力や外交面でもイラク問題での失敗で明らかなように、アメリカの覇権が衰退過程に入り始めてきたのではないかと予想される。
 もちろん、直ちにそうなるというわけではないものの、時間の推移とともにその姿がはっきりしてくることは間違いないだろう。それとともに、すでにG7という枠組みだけでは世界経済をコントロールできなくなっていることも間違いない。アメリカは自らのドル機軸性を手放して、世界を多極化したいと考えているのかもしれない。アメリカはIMFが、G7だけでなく新興大国や産油国などを加えた、世界大の調整に乗り出して欲しいと考えているのではなかろうか。IMFが調整することでドル暴落が軟着陸できるかどうか、現状ではなかなか難しいと思われる。すでに円高という日米二国間だけでなく、世界の主要通貨に対してドル安が進展し始めており、今後の世界経済の不安定要因が肥大化し始めている。

□世界のメガトレンドを見失ってはならない
 こうした中、谷垣財務大臣はIMFの会議での演説で「IMFは、世界の主要な為替相場を監督するという新設の機能をあまり重視すべきではない」という趣旨の発言を行ったのだが、はたしてアメリカの思惑とのすれ違いが生じていなければよいのであるが、すでにアメリカは中国との間で、人民元の切り上げ問題は、中国以外の国々の為替相場も切りあがるのなら良いのでは、と合意しているとも言われている。いつまでもアメリカ中心の世界が持続すると考えているとすれば、それこそ世界のメガトレンドを見失っていくことになるのだろう。
 以上の話の情報源は、実は小生がいつも世界の動きをつかむときに参考にさせていただいている田中宇氏のレポートである(http://tanakanews.com/g052IMF.htm)。このレポートを読むと、先のインドでのアジア共通通貨構想の話が妙に新鮮かつダイナミックなものに思えてくる。
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5月1日(月)
 
 
□横田夫妻の努力には頭が下がる
 いよいよ5月である。そうはいっても北海道は、経済と同じくまだまだ肌寒い天候が続く。桜の開花も札幌では連休の終わりごろだという。暖かい日が待ち遠しい。
 国会のほうも、連休中はお休みということで、事実上9連休となる。議員のなかでも沢山の方たちが外国に出かけられる。小生は、広島で母親の米寿のお祝いに出席する関係で、もっぱら国内で過ごすこととしている。こうしたなかで、ワシントンを訪問している横田早紀江さの活躍には、率直に言って頭が下がる。北朝鮮の拉致問題について、小生などもなぜ北朝鮮が日本人を拉致していく必要性があるのだろうか、もし日本についての教育上必要だとすれば、在日の方たちから必要な人材を確保すればよいのでは、と思ったものである。それだけにこれまで一貫して粘り強く、めぐみさんに対する愛情から出たものとはいえ、拉致問題の解決を求めてこられた努力に対して、心から尊敬の念を持たざるを得ないのである。その努力は、やがて5家族の帰国に結実したし、アメリカの議会での証言やブッシュ大統領との会談にまでこぎつけてきたのである。誰しもが、このような事態にまで持ってきた原動力が、横田ご夫妻のご尽力にあることは認めるところであろう。一刻も早く北朝鮮は責任を持ってすべてを明らかにし、残されている拉致された方たちの釈放に全力を挙げるべきであり、日本政府や関係各国は、この人権侵害問題について、北朝鮮政府に対して強く求めていく必要がある。

□経営の自由に対抗するルールの厳しさを求めたい
 ホリエモンがようやく保釈された。100日近い拘留生活で体がスリムになったといわれている。できれば、彼の倫理観が改革されれば、と思うのは小生だけではあるまい。ちょうど、今日5月1日は商法から会社法が抜き出され、施行されることとなる。この間、商法が改正されるたびに、企業にとって自由度が認められ、なかにはライブドアが実施した株式の1万分の1の分割を可能にした一株あたりの純資産額の最低基準が撤廃されたことや、種類株といって、その株式を持っていれば敵対的買収を阻止できる株を発行できることなど、実に会社経営の自由が保障されてきているのだ。会社経営の自由が保障されていることに対する見返りとして、アメリカでは厳しいルールが決められており、証券取引に対する監視の目も実に厳しくなっているのだが、日本ではそれが実に甘いものとなっている。
 また、会社が粉飾決算をしたり、その決算を公認会計士が安易に認めたりするケースが多発しており、株式市場は一般市民が手を出すには、あまりにも怪しい存在になっている。それでも、個人が直接株式市場に投資しなくても、国民が加盟している年金資金の中から株式市場に投資されている金額は相当なものになっており、株式市場は国民にとって、透明性や公正性が担保されなければならないのだ。会社法の施行に伴い、是非とも公正なルールと販促に対する厳しい罰則を強化していくことを強く求めたい。

□政治の流れが本当に変わりつつある
 それにしても、衆議院千葉7区の補欠選挙での勝利の与えた衝撃は、まことに大きいものがある。勝利した民主党にとっては、メール事件の−イメージが完全に払拭され、国民の中に民主党に対する激励を含めて大きな支持の流れが強くなっている。今後の展開にもよるのだが、この秋の民主党代表選挙では、事実上無投票で小沢代表が選出されることになりそうである。
 小沢代表は、とにかく選挙で勝って政権交代をしなければ、何にもならないことを強調されている。まったくそのとおりであり、世の中を変革しようとすれば、議会制民主主義の世の中では、選挙で一票でも多数にならなければ不可能な話なのだ。この当たり前の事実に民主党の関係者はしっかりと依拠し、争いごとは政権をとった後でやればよい、と自覚すべきなのだ。自民党の知恵とは、案外そうしたことなのかもしれない。小泉「改革」なるものによって、かつての自民党の支持基盤は大きく破壊されており、小泉マジックが消滅した暁には、よれよれの姿をさらし始めるに違いない。ここはじっくりと構えていく必要がある。
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