2006年4月のニュースレター:[以前のニュースレター]
 
 
4月24日(月)
 
 
□万歳!民主党が千葉7区補欠選挙で勝利
 千葉7区の補欠選挙で民主党が勝利した。若い26歳の太田和美候補が,エリート官僚出身で前埼玉県副知事を破っての勝利であり、メール問題で大きなダメージを受けた民主党が、小沢代表の就任によって劣勢を挽回しはじめたことを示したものといえよう。もともと補欠選挙では、投票率が低くなる分いつも民主党が苦杯をなめていただけに、今回の勝利の意味は大きい。来年の参議院選挙で勝利し、政権交代にむけて反転攻勢に転じていくことが展望できつつある。もっとも、今回の選挙ほど全党一致して戦いに挑んだことはなく、やればできる、という自信を与えてくれたといえる。

□行政改革法案が参議院で審議入り
 さて、国会のほうは、衆議院で先週、小泉内閣にとって今国会最重要の法案といわれた行政改革法案が可決され、いよいよ今週、月曜日から参議院の審議に入る。この法案は、国民生活金融公庫など政府系金融機関の統廃合や、31もある特別会計の統廃合、さらには国の財政の圧縮や公務員の人件費削減など、実に多岐にわたっているのだが、中身はこれからというもので、あまりかみ合わない質疑が繰り広げられたという代物である。とはいえ、公務員の方たちにとっては市場化テストの法案も含まれており、その中身は小泉・竹中流の小さな政府に向けての「改革」になっている。世界の先進国の中で一番小さな政府といわれているなかで、さらに小さな政府にして国民生活がどうなるのか、昨今の子供たちをめぐる犯罪の多発や、相変わらず自殺者が3万人をこすことなど、社会の深刻な病状は悪化の一途をたどっているのであり、国民生活のセーフティネットを張り替えない限り国民の不安は増大することは必至なのだ。そういう観点からも今度の行政改革法案に対してしっかりと論陣を張って生きたい。

□盛況だった北海道民主議員ネットの小沢講演
 小沢一郎代表が23日札幌で、北海道内の民主議員ネットの皆さんを前に、「政権交代を目指して」と題して40分間の講演を行った。政局がらみの話はなく、もっぱら政策を中心の話で、内政では地方分権や社会保障財源を消費税を中心に、また経済社会のあり方については市場原理と安心・安全の確保を両立すること、さらに農業については自由貿易と不足払いで自給率の拡大を訴え、外交安保では国連中心主義の下で日米関係を一番重要な関係としつつ、アジア近隣外交を展開していくことを強く打ち出されていた。とにかく民主党の政策はあいまいさを排し、わかりやすく国民に訴えていく必要があること、また、徹底した日常活動の重要性を強調されていたのが印象的であった。それにしても、旧社会党出身者が多い民主議員ネットの皆さんが、自由民主党の幹事長までやられた小沢一郎代表の話に、熱心に耳を傾けていたことがまことに印象的であった。自民党と社会党が対峙していた55年体制が本当に終わったのだな、ということを痛感させられた歴史的な講演会であった。とにかく民主党は政権交代が可能となるよう党の強化に全力で挑戦していかなければならないのであり、まさに好き嫌いでものを判断してはならないのだ。

□竹島問題での衝突はとりあえず回避
 小泉外交のウイークポイントである北東アジアでは、お隣の韓国との間で竹島問題で対立が激化し、あわや海上での衝突になるのでは、という直前で何とか合意に至り、大事にならなかったのだが、問題の火種は残っており、今後の日韓関係の対立が懸念される。靖国問題に引き続き、領土問題という厄介な問題まで抱え、小泉外交の行き詰まりを象徴している。この竹島問題だけでなく尖閣列島、さらには北方領土問題など近隣諸国との領土問題について、フランスのアラン・ブロサ、パリ大学教授が来日して朝日新聞で語った言葉が思い起こされる。いわく「領土紛争は、欧州では意味を失った19世紀ナショナリズムのモデルです」「仕返し主義からの決別を」。もっともバルカン問題などが残っていることは認めているし、フランスとアルジェリアをはじめとする旧植民地との間らは難しい問題があることを認めているのだか・・・。なんとしても、北東アジアの安全保障をめぐる良好な関係を一刻も早く作り上げる必要がある。もちろん、小泉内閣ではできないのだ。
line
4月17日(月)
 
 
□千葉7区の戦いに勝利を
 千葉7区の補欠選挙で民主党候補が善戦しており、朝日新聞の報道ではややリードしているという。補欠選挙とはいえ、小沢民主党になって初めての国政選挙であり、その結果が注目される。できるだけ多くの支持を得られるよう、残り1週間全力を挙げていきたい。反転攻勢の足がかりにしていく必要がある。

□世界経済を揺さぶる石油と金利の上昇
 さて、経済に対して懸念すべき事態が出始めている。一つは石油価格の上昇であり、もう一つはアメリカの双子の赤字の拡大である。また、世界的な金利上昇が景気に対して悪影響を与え始めつつあり、日本経済の先行きについても楽観視しうるものではなくなりつつある。最初の石油価格の動きであるが、昨年のハリケーンカトリーナの被害によって、一時1バーレル70$にまで上昇したものの、60$台近辺で高値安定していたのが、最近になって再び70$台を突破する勢いになってきた。ある外資系金融機関の予測には、1バーレル100$を突破するというものまで出始めている。この背景には中国やインドといった新興国の急速な経済成長があり、石油に対する需要が拡大しているにもかかわらず、供給がなかなか追いつかなくなっていることがあげられる。
 とくに石油の供給地帯である中東やナイジェリア、ベネズエラといった国々は政情が不安定であるため、なかなか増産に期待ができない。とくにイランではハタミ政権の跡を継いだアフマディネジャド大統領の核開発に対する強硬姿勢があり、しかもイラン政府は中東問題の難問であるイスラエルに対する強硬姿勢を堅持しており、アメリカとの関係は最悪である。イラクについても、いまや宗派間の対立は深刻で、完全に内戦状態になっており、アメリカも完全にお手上げ状態となり、事態が好転する兆しは見えていない。とても石油の増産体制に入れる状況にはないのだ。

□外貨準備高世界一に困る中国政府
 もう一つの石油価格高騰の原因としてあげなければならないのは、行き過ぎた株価至上主義により、石油メジャーの設備投資が極めて弱くなっていることもあげなければならない。つまり、利益を上げても設備投資にまわすよりも、株主に還元せよという圧力の高まりによって、供給力が弱まりつつあるのである。こうした石油価格の上昇は確実に景気を引っ張ることは間違いない。これまで世界の景気を引っ張ってきたアメリカ経済は、金利の上昇と石油価格の上昇によって間違いなく減速し始めるわけで、世界経済はここにきて暗雲が漂い始めつつある。中国経済も北京オリンピックまで経済がもつのかどうか、懸念が持たれ始めている。とくに、外貨準備高が8000億$を超し、日本を追い抜いて世界一になったのであるが、それがアメリカからの元の切り上げ圧力を強めることとなり、経済運営の舵取りが極めて困難な状態に入りつつある。日本と違って金融の自由化が遅れており、そのために変動相場制への移行がなかなか進められないのだ。

□ノー天気な経済予測をする小泉内閣
 さらに、日銀の金融政策の変更以降、国内だけでなく世界的に短期も中長期金利も上昇し始めており、日本の場合、長期金利は2%台に突入するのではないかといわれ、アメリカやヨーロッパの長期金利も同じように上昇し始め、世界経済に悪影響が出ることは必至である。とくにアメリカについては、これまで金利低下による住宅ローン金利低下の差額分を消費拡大に当てていたものが、金利上昇によって逆に作用し始めるわけで、過剰な国内消費が冷え込むことは必至である。もっとも、国際収支の赤字がGDPの6%を越すほどまで高まっていることの是正が求められているわけで、今後のアメリカは過剰な消費が是正される必要があり、経済が落ち込むことは、ある意味では正常化の一過程と見る必要がある。そうならなければ、いつかはドルの信認に火がつき、急激なドル安が進展すると見て間違いない。いずれにせよ、日本経済の成長について小泉政権は2010年代初頭まで3〜4%の成長などという甘い予測を立てているのだが、これらはいずれもアメリカが引き続き世界各国から国内消費のために輸入をこれまでどおり拡大してくれる、という前提に立った予測でしかない。きわめて甘い予測でしかないことは言うまでもない。
line
4月10日(月)
 
 
□小沢民主党代表の誕生で政権交代へ
 新しい民主党の代表に、小沢一郎氏が選出された。前原代表の辞任を受けて、話し合いでの一本化など、いろいろな動きがあった中で、衆参両院議員の直接選挙での菅候補との一騎打ちとなり、119票対72票と47票差での勝利であった。予想以上の差がついたといえよう。
 4月7日、午後3時から赤坂プリンスホテルで始まった選挙は、菅、小沢両氏の代表戦に臨む決意表明が15分ずつ述べられ、直ちに投開票となった。最初の菅代表候補の演説は、率直に言って時間の制約もあったのだろう、また、いろいろと話す中身について注文がついたのだろう、それらを満遍なく触れようとされたためか、やや焦点がぼけたものとなったように思われる。それに引き換え、小沢代表候補の演説はなかなか迫力満点で、しかも、いままで自分に向けられた疑念などにも丁寧に答えておられたのが印象的であった。
 民主党を変えていくためには、自分自身も変わらなければならないことを、映画「山猫」の中で語られた「変わらずに生き残るためには、変わらなければならない」という有名なくだりを引用されたときには、会場の参会者が思わず引き込まれていたように思われる。発言の盛り上がる中、小沢代表候補の目にきらりと光るものを垣間見たのだが、小生だけの気のせいだったのだろうか。この演説によって、それまで態度を決めかねていた議員の多くの支持を集めたに違いない。小生など、事前に菅さんに決めていたものにとっても、思わずこれなら小沢さんに任せてみてはどうかな、と感ずるほどであった。
 政策課題についても小泉「改革」路線によってぼろぼろにされた日本を、筋の通った「公正な国」にすることを基本におき、小泉政権に対して、「対案」路線ではなく「対抗軸」路線を打ち出していくことを言明され、具体的には、外交では日米関係を基軸に日本国憲法の理念に基づいた国連中心の安全保障の原則を確立し、中国、韓国など近隣諸国との関係改善を打ち出し、アジア外交を強化することが打ち出され、内政では、徹底した地方分権を進めることや、環境問題でも世界をリードする仕組みを作ることや、社会保障についても公正で安心できる制度を作るため、消費税で基礎的部分をまかなうことなどが強調されている。それぞれ小沢代表のこれまでの主張されていたことであり、ぶれない政治家の真骨頂といえよう。それぞれ細かい点についてはいろいろと聞きたいことはあるものの、大筋では大変納得できるものであり、民主党としての対抗軸を今後早急に纏め上げていく必要がある。ただ、財政再建問題をどのように進められようとしているのか、その際、小泉改革で進めようとしている、いわゆる「小さい政府」に対してはどのような対抗軸を立てられようとしているのか、気になる点ではある。

□党の一致結束こそ重要
 やや驚いたのが人事である。というのも、菅代表代行と鳩山幹事長の留任については予想できたのであるが、渡部国対委員長と松本政調会長の留任以下の人事については予想外であった。もちろん、国会会期中でもあり、なかなか大がかりな変更はできにくかったのも事実であったし、9月には再び代表選挙があるだけに、このような人事についても納得できる。問題は今後の民主党の党運営のあり方である。代表選挙を前に、小沢陣営のある参議院議員に率直にお願いしたのが、小沢さんの側近といわれる方が「小沢がこう言っている」という形での党運営だけはやめてもらいたい。直接党の先頭に立って陣頭指揮をしていただきたい、ということであった。その人は、過去、小沢さんの健康問題もあり、すべての会合に出られなかったことを指摘され、今後はできるだけ前面に出て行けるよう努力してもらうことを話されていた。民主党にとって本当に後のないところまできているだけに、党の一致結束が強く求められるところである。
 それにしても、先週1週間のテレビや新聞の民主党に対する集中的な報道ぶりを見るにつけ、やっぱり民主的な代表選挙をやって良かったと思う。できれば、この9月にも全党員、サポーターを巻き込んだ選挙で代表が選出されることを期待したいものである。
政権交代のある日本のデモクラシーのためにも民主党の強化は必要なのだ。小沢代表が民主党の代表となったことで、55年体制の最終的な解体過程に入ったといえよう。
line
4月3日(月)
 
 
□まことに責任を痛感、前原執行部総辞職
 平成18年度の予算が通って、いよいよ新しい年度に突入した。東京の桜は満開で、春が来たことを感じさせられるのだが、民主党のメール問題の与えた影響は、ついに前原代表の辞任という事態にまで至ってしまった。これからまさに反転攻勢にしていかなければ、という思いがあっただけに、まことに残念でならない。結果的には、永田議員が辞職することによって、証人喚問もなくなり、この問題が国会で論議されることはなくなるものの、民主党の受けたダメージはまことに深刻である。
昨年9月の総選挙の敗北を経て、新しいリーダーを選んできた民主党にとって、この間4年間で4人の代表が途中辞任に追い込まれており、いつになったら政権交代を迫っていけるしっかりとした党体制が構築できるのか、国民の不満や怒りをしっかりと受け止めなければなるまい。とくに、小生の場合、昨年9月の代表選挙で前原代表を支持してきたし、次の内閣の財政担当としての責任ある立場であっただけに、責任は免れない。代表辞任とともに、われわれ次の内閣のメンバーも総辞職となったわけで、次の代表が誰になるのか、焦点はそちらに移っている。

□責任ある政治、今こそ
 それにしても、今回のライブドア事件に絡んだメール事件については、内部の調査委員会の調査報告を読むにつけ、何でこのような不確実な情報でもって、あのような断定調の追及をしたのだろうか、と不思議でならない。さらに、内部での調査が進むにつれ、このメールが偽物ではないかと知りつつ、代表が党首討論の場でも「確証がある」と発言されたのか、まことに責任は重大である。私自身、永田議員があのメールの国会質問をする3日前に、別件で永田議員に対して「『報連相』という言葉を知っているか、報告、連絡、相談をしないと組織は機能しないのだ」と批判をした。永田議員がともすれば独走しがちなことに対して注意をしたのであるが、今回のメール事件に際して十分な報告や連絡や相談が欠けていたことは否めない。ただ、私自身、あのテレビで永田議員が小泉総理に哀願調で「総理、本物であることを証明する何か良い知恵はありませんか」と語ったとき、これは完全に本物であるという確証がないなと感じたとき、直ちに代表に幕引きをはかるべきではないか、と進言すべきであったと思う。やはり、蚊帳の外にいて、無責任な立場にいたのではないかと反省している。みんなでこの党を良くしていくためには、何が必要なのか、という立場に立たなければならないのだ。今後とも、どなたが代表になられようとも、その立場を堅持していきたい。ここで民主党がなくなってしまえば、日本の議会制民主主義が完全におかしくなってしまうのであり、国民に対しても無責任になると思う。

□新代表に求めたい、民主党の結束と基本方向づくり
 いよいよ今週中には、新しい代表を選出しなければならない。前原代表に期待したのは、本当に政権交代が可能な民主党にしてもらいたいこと、とくに55年体制が終焉して以降、新しい時代に向かって、どのような日本にしていかなければならないのか、党内での大いなる論争を巻き起こし、しっかりとした見解をまとめてもらいたかっただけに、新しい代表となられる方にも、当面この難局を切り抜けるだけでなく、バラバラだといわれる民主党の基本的な政策を党内での活発な論議の中で作り上げ、来年の参議院選挙・統一自治体選挙に勝利し、次の総選挙で一気に第1党となり政権交代を実現させてもらいたいと思う。それだけに、9月までの暫定代表であることは間違いないのだが、引き続いて立候補して戦いの先頭に立ちたいと考えておられる方に是非とも立候補していただき、選挙でもって選出していくことが求められる。党内の各グループの「談合」でもって選出されるようなことはあってはならないと思う。選挙によって選出し、結果を全体が受け止め、挙党体制で戦い抜かねばならない。
国会は、今日から小泉内閣が最大の課題と位置づけた「行政改革」法案に対する本格的な質疑が開始される。全力で戦い抜く必要がある。
line