2006年1月の日記:[以前の日記]
 
 
1月30日(月)
 
 
第553号 2006年1月30日

□政治の潮目が変わってきた
 どうやら政治の潮目が変わり始めたようだ。昨年の9月11日総選挙の結果はまことに衝撃的で、自民党の圧勝によって自民党内からは、小泉改革に異議を唱える雰囲気などまったくと言って出てこない状況であった。その結果、特別国会で一度廃案となった郵政民営化関連法案の成立はもちろん、これまでの自民党内であれば、合意に至るまでに紆余曲折を経たであろう政府系金融機関の統廃合問題をはじめ、三位一体改革、医療制度改革、特別会計の統廃合問題などあっという間に経済財政諮問会議で論議され、直ちに閣議決定されるという具合に、とんとん拍子で事態が進んできたのであった。この間、何かこれらの課題について異論を唱えようものなら直ちに抵抗勢力として指弾され、物言えば唇寒しという状況だったのだ。

□国会で追及すべき3点セットが出揃う
 ところが、昨年末の耐震強度偽装問題が発覚し、建築基準法の改悪によって国民の住宅の安全が根底から覆される事態となり、ヒューザーの小島社長らの証人喚問まで開催された。この中で自民党の伊藤元国土庁長官が国土交通省に口利きをしたり、安倍官房長官の秘書の関与も出てくるなど、自民党の業者との癒着構造が問題となってきた。また、国会開会直前になって、アメリカ産の牛肉の輸入再開から1カ月経ったばかりなのに、輸入再開の前提条件となっていた危険部位が、除去されないまま輸入されるという事態が発覚している。もともと日本側での、この問題を審議した専門家会議の最終答申では、アメリカ産の牛肉の輸出基準が日本の基準に照らして安全であるかどうかについては確定できない、というものでしかなかったにもかかわらず、ブッシュ大統領に対する小泉首相の約束によって輸入再開を政治的に決定した日本側にも責任があることはいうまでもない。
さらに出てきたのが、ライブドアの問題であり、補正予算の審議をしている衆議院の予算委員会の場で、当初は自民党がホリエモンを応援したことと、「今回の事件とは関係ない」と強弁していた小泉総理や竹中大臣も民主党や野党側からの鋭い批判はもとより、自民党内からもホリエモンのような、いかがわしさを持っていた人間を刺客として送り込み、応援したことへの批判が出始める中、しぶしぶ自分たちの責任を認めざるをえなくなってきた。

□小泉改革の影が問題に
 この3つの問題以外にも、与党内からも小泉改革の光と影の問題として、改革に伴う格差の拡大などが公明党代表や参議院議員会長からも指摘され始めてきている。いままで鬱積していた小泉・竹中路線に対する不満が一気に吹き出ていることは間違いない。
今国会の冒頭から、民主党にとっては絶好のチャンスを与えてもらったのであり、ここはじっくりと問題の本質を攻めていく必要がある。今週は参議院の補正予算の審議と衆議院の本予算の審議が始まる。国民の期待にこたえられるよう全力を尽くしていく必要がある。小生は今週の2月2日、木曜日に予定されている参議院財政金融委員会で、ライブドア問題について質問を予定している。この機会に、昨年のニュースレターでニッポン放送株をめぐるライブドアとフジテレビとの間のTOB問題で、ライブドアの側のやり方について一時支持する態度を表明したことがある。それは、自民党側の批判があまりにも古臭い視点からのものだったことに対して、時代が変わってきていることを指摘したかったこともあるし、何よりも岡田代表が支持をしておられたことをバックアップしなければ、という思いもあったと思う。もちろん、それ以降、この問題はそんな情緒的な問題ではなく、証券市場の取引を会社法制の改正によって企業の自由をアメリカ並みに大きく拡大しながら、取引の公正さを保つべきルールや取締りを、アメリカ並みに厳しくしてこなかった金融行政の欠陥があることや、ライブドアのやり方は脱法行為なのではないかと財政金融委員会の中で批判をする側に回ったことを明らかにしておきたい。ただ、当初ライブドアを支持した事実は間違いないわけで、もう少し冷静沈着に事態を把握する努力をしなければならないということを反省し、この場を借りて自己批判をしておきたい。
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1月23日(月)
 
 
第552号 2006年1月23日

□自画自賛の小泉所信表明演説
 いよいよ第164通常国会が20日、幕をきって落とされた。久方ぶりに開会式に出席したが、衆参の国会議員の出席は半分程度であろうか。セレモニーとはいえ、きちんとしたけじめとして開会式には出席すべきものであろう。
 開会式を受けた後で、小泉首相の所信表明演説ほか外交、財政、経済閣僚による所信表明が行われたが、小泉首相の所信表明は、今年9月に退陣することになっているわけで、事実上最後の演説となる。内容は過去5年近い自らの政治を振り返り、「不良債権の処理目標を達成し、政府の財政出動に頼ることなく、民間主導の景気回復の道を歩んでいる」と、やや自画自賛のきらいがないとはいえないものではあったが、一番の問題であるアジア外交では「一部の問題で意見の相違や対立があっても中国、韓国は大事な隣国であり、未来志向の関係を築いていく」と抽象的に述べるだけで、自らの靖国参拝問題がいかに国益を損ねているのかの自覚を欠いたものになっている。もっとも、これが事実上の最後の演説であるだけに「ここで改革の手を緩めてはならない」と「改革の継続」を強く主張していたのが印象的であった。
国会開会を前後して、耐震偽装事件やライブドア問題、さらにはアメリカ産牛肉輸入再開直後に安全基準違反事例の発生など、小泉改革なるものの問題点や底の浅さが露呈してきており、民主党としてその問題点の徹底的な究明に力を入れていくべきことは言うまでもない。重要案件についての「対案路線」も必要だと思うが、野党第1党の一番の課題は、政権与党の繰り出す政策の問題点の徹底的な追及にあるわけで、全力を挙げて解明していかなければその存在意義を問われるのだと思う。

□ライブドア問題の徹底的な追及を
 さて、予算の問題点もさることながら、ライブドア問題が大きな問題点として浮上してきた。とくにホリエモンことライブドアの最高責任者である堀江貴文社長が、昨年の9月11日の総選挙で自民党の推薦ではあったものの、亀井静香候補に対する「刺客」として送り込まれ、武部幹事長や竹中総務大臣などは最大限の持ち上げぶりであったことは記憶に新しい。あとから報道で知ったことであるが、ホリエモンは民主党から立候補したいと自薦してきて、岡田代表らの面接をうけたものの、あまりにも国民を馬鹿にした発言ゆえに民主党の公認候補になれなかったという。「金さえあればなんでもできる」と公言してはばからない堀江氏のような倫理観・価値観をもった者が、政治家にふさわしいかどうか答えは明らかであろう。自民党の政治責任、小泉首相の責任も含めてしっかりと追及していく必要がある。
もちろん、政治との関係についてはそれだけにとどまらない。実は昨年のフジテレビとのニッポン放送をめぐる買収劇においても、本来、敵対的買収に使ってはならない東京証券市場の立会い外取引を使って大量の株式を一挙に買い占めたり、株価が下がり続けることが有利になる特別の債券を発行して一般株主の不利益を踏み台にしたり、それだけでも今回適用された証券取引法第158条の偽計取引の罪で告発すべきではないか、と国会の場でわれわれ民主党は追及してきたわけで、今回の偽計取引や風説の流布など、証券市場のルールを大きく乱した責任はまことに重いものがある。事態は検察の手で、さらに徹底的な解明が行われるわけで、われわれ国会でも徹底的な解明を進めていきたい。

□しっかりしろよ、東京証券取引所
 それにしても、東京証券取引所の体たらくはどうなっているのだろう。ライブドア問題が出て取引が急増したためシステムの容量が超過する危険性が出て、取引時間を繰り上げて市場を閉めざるを得なかっただけでなく、みずほ証券の誤発注に対するシステム上の不具合も露呈するなど、このところのシステムの脆弱性に端を発する問い題が多発しており、とても自らの株式の上場課題など吹っ飛んでしまったといえよう。
東京市場はニューヨーク、ロンドンとならんで世界の3大金融市場といわれているのだが、この分ではアジア金融市場の盟主の座を上海に奪われるのも時間の問題になるのかもしれない。まことに憂鬱な問題である。
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1月16日(月)
 
 
第551号 2006年1月16日

□不退転の決意----前原代表の姿勢
 いよいよ国会が始まる。今度の国会は昨年の特別国会のあとを受けて、新しい小泉内閣と、まさに本格的な論戦を初めてまみえる戦いの場でもある。小泉自民党は行政改革を旗印にして臨んできているし、対する、われわれ民主党は「安全問題」を軸に戦いを挑んでいくこととなっている。若い前原代表を前面に立てて3分の2を越す与党勢力を相手に戦いを挑むわけで、なかなか大変な通常国会になりそうである。
党内では、前原代表が今年9月に予定されている代表選挙に際して、自ら外交安全保障や内政ビジョンをまとめていく決意を明確にされ、もし、それをまとめることができなければ代表選挙に出馬しないことを明言されている。退路を断った党内論議を求めているわけで、われわれとしても責任をしっかりと自覚をして臨んでいかなければならない。

□マニフェスト違反の自民党の増税案
 さて、今度の国会での予算委員会での論戦にあたって、前回のニュースレターでは景気の現状について触れたのであるが、今回は税制問題に焦点をあてたい。いうまでもなく、税制こそは生活に直結する政治の最大の課題であり、歴代の政治責任者は税制問題で、その政治責任をとって辞任する事態にまで追い込まれることが多かっただけに、大変重要な課題なのである。昨年7月に答申された政府税制調査会の答申について、民主党がサラリーマンに対する狙い撃ちの増税内容は問題だ、と追及したことで、自民党の衆議院選挙でのマニフェストの中では「サラリーマンに対する狙い撃ちの増税は行わない」と書かれてきた。ところが選挙が終わったとたんに、税制改革論議の中では、99年以来実施されてきている所得税・住民税の定率減税の廃止が打ち出されてきた。この点は、もうすでに定率減税の半分について、一昨年の税制改正でその廃止を決定しており、昨年は残りの半分についての廃止を決定したものである。2年間にわたって3兆5千億円もの負担増になるだけにその景気に対する影響も心配されるところであるが、政府・与党側は国民、とりわけサラリーマン層に直撃するこの負担増を強行したわけで、衆議院選挙でのマニフェスト違反を含めて国民生活をしっかり守っていくためにも、しっかりと追及していかねばならない。

□消費税の論議を本格化すべきだ
 もうひとつ、税制改正問題では将来の財政再建において、消費税の引き上げ問題が大きな論点になっている。谷垣財務大臣は07年度に消費税の引き上げを行うべきだ、と明言されたのに対して、竹中総務大臣は増税の前に歳出削減を先行させるべきだ、と強く主張し、閣内で食い違いを見せている。自民党が昨年の総選挙の直後に財政改革研究会の試算を打ち出したなかでは、消費税を10%以上引き上げる方針を打ち出しており、自民党と政府との食い違いについても追及していく必要がある。この点については小泉首相が谷垣大臣に対して「ピンとはずれになっている」と批判したことで、一件落着したかのようになっているものの、実は大変深刻な問題になっていることを見逃してはならない。つまり、財務省よりの立場をとっている与謝野大臣や谷垣大臣と、それに対して竹中総務大臣や中川政務調査会長の対立として浮かび上がってきているのである。それは、この9月に予定されているポスト小泉人事の争点としても浮かび上がっていることともラップしており、今後の展開から目を離せない。それにしても、消費税を増税する前に歳出削減を優先すべきである、という主張については納得できるのではあるが、歳出削減だけで本当に財政再建ができるほど事態は甘くないのであり、消費税引き上げについての論議を起こすべきときに来ていることも間違いない。
 問題は、いつ、どのくらいの引き上げが必要なのか、という点にかかっているのであるが、消費税の引き上げが景気に与える影響が実に甚大なだけに慎重に進めていく必要がある。97年の3%から5%までの引き上げだけでも日本経済への大きな打撃を与えたことを考えるとき、1年に引き上げられるのはせいぜい1〜2%程度でしかないと見るべきであろう。その際、消費税が持つ特徴としていわゆる逆進性に対する手当てを考えるべきであるが、ちまたで言われている飲食料費に対する軽減税率に対しては税収減の割に、その効果はあまり期待できない。というのも、飲食料費について軽減税率をとったとした場合、高額所得者の飲食料費も低所得者の飲食料費も同じ軽減税率でかけられるわけで、そうなればあまり所得格差の問題は軽減されないのだ。むしろ、一度同じ税率でかけた後で、低額所得者に対して納付された税金を還付していくことのほうが効果は直接現れる。民主党としては、そうした本当に実効が上がる低所得者対策を打ち出していくべきだと考えている。税制問題は所得格差問題を含めてまだまだ論じる課題がたくさんあるわけで、今後とも引き続き問題を提起していきたい。
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1月10日(火)
 
 
第550号 2006年1月10日

□豪雪対策に万全を
 今年の冬は豪雪模様である。特に北陸から東北にかけての日本海側は自衛隊の出動を要請せざるを得ないほどの豪雪で、まさに災害といえよう。民主党も豪雪対策本部を作り、小生も副本部長に就任した。国民の不安に即応できるべくがんばりたい。
 さて、今週から「次の内閣」をはじめとする諸会議が開催され、いよいよ本格的な活動に入る。特に、国会が20日に召集され、アスベスト問題や建築確認偽造問題を含めた補正予算の審議から、平成18年度本予算の審議に論戦の舞台は移っていく。そこで、これから何回かに分けて予算を中心にした問題点について取り上げていくことにしたい。

□日本経済は本当に絶好調なんだろうか
 まずは日本経済の現状と見通しである。景気のほうは、実感として感ぜられないのであるが、02年の1月を底として息の長い景気拡大が続いているという。過去の景気の最長の記録は「いざなぎ景気」で、1966年から71年にかけて実に57ヵ月の長きにわたったというが、今回の回復はそれに次ぐか凌ぐ長さになる可能性すら指摘されている。「いざなぎ景気」のころは、日本経済がまだ高度経済成長の絶頂期のことであり、経済が約5年で倍増するなど今では考えられないほどの高成長であった。もっとも、当時の頭痛の種はインフレで、年率で5~6%の物価上昇が続いたため、当時の一番の国民生活の課題はインフレ対策であった。
さて、再び現在に戻ろう。05年については長い間、景気の踊り場として低迷していたのであるが、ちょうど8月8日の衆議院の解散・総選挙に突入したときから株価の上昇が始まり、年末にかけて16,000円の大台にまで一気に駆け上がっていったことは、すでにこのニュースレターでも触れたところである。この長い景気拡大については、率直に言って実感が伴ってこない。ひとつは、経済がデフレの元で実質的な経済規模は増えているといわれても、名目ではマイナスか、良くても横ばいでしかなかったからである。まだデフレからの脱却ができていない中での景気回復という事態になかなか理解しにくいことがあげられよう。この間、景気はまず中国・アメリカへの輸出の拡大にはじまりそれが設備投資につながり、ようやく雇用にまで直結して個人消費に連動し始めつつあるというのが政府の公式見解である。個人消費にまで拡大していけばかなりの景気拡大につながることは間違いない。

□国民生活に押し寄せる格差の拡大と負担増
 では、本当に雇用の拡大から個人消費が拡大し始めているのだろうか。雇用についてみると確かにかつての高失業率から見ると、減ってはきているものの、まだまだ失業率は4%台で今後の展開いかんでは、いつでも5%台にもどってもおかしくない状態にある。とくに、大企業と中小・零細企業とのおかれた状況の違いは日銀短観などでは資本金の金額が中小企業といっても3,000万円以上で、資本金1,000万円以下の零細企業は除かれているのが実情で格差は拡大しているなかで雇用環境の改善も二極分解している。それは規模の大小だけではない。地域間の格差もまた拡大しているのだ。鉱工業生産指数の推移を景気の底で有る02年1月から05年10月までの伸びを見たとき、トヨタのある東海ブロックは30%以上の伸びを示しているのに、北海道はマイナス2.2%という実態であったし、雇用も有効求人倍率をみると東海ブロックは0.61から1.38倍なのに、北海道は0.46から0.59倍にしかなっていないのである。もちろん、この間の雇用の増加の質を見ても、派遣労働や契約労働など不安定雇用労働者が増加してきており、相変わらずニートやフリーターも増え続けているのが実態である。今年の予算では国民の負担は増えてくる。今年の1月からは所得税の定率減税が半分廃止され、6月からは住民税も増税となる。また、年金保険料は着々と増え続けているし、医療費も国民保険料が4月から、10月からは老人医療費の負担増も加わる。ようやく火がつきかかったという個人消費の拡大に水をかけるのは必至であろう。国民生活の向上に結びつかない小泉改革になることは必至であろう。
 昨年の北海道で良かったことの中にはもちろん駒大苫小牧高校の夏の大会2年連続の甲子園優勝という快挙もあるのだが,交通事故死者数ワーストワンの返上もあった。ただ、交通事故に関しては景気が停滞していることも反映しているといわれ、なんとワーストワンは愛知県なのである。喜んでよいのだが、心の底から喜べない複雑なものがある。
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1月4日(水)
 
 
第549号 2006年1月4日

□敗北の悲しみから元気に立ち上がりたい
 あけましておめでとうございます。今年は戌年、一昨年の11月には19年8ヵ月わが家族と同様に生活してきた愛犬ロッキーが亡くなり、悲しい思いをしたことがまた思い出される正月の三が日でした。昨年のあの9月11日の総選挙の結果についても、あれやこれやと思い起こされるのですが、とにかく、ここは民主党が次の統一自治体選挙から参議院選挙、そして解散・総選挙を戦って勝利していく以外にないことを肝に銘じて一年間がんばり抜いていきたいと思います。どうぞ今年もよろしくご支援、叱咤激励をいただければ幸いでございます。

□日本の総人口が減少へ
 日本の人口がいよいよ昨年から減少に入ってきたことが一斉に報じられていました。政府の予想よりも2年近く早く減少過程に入ったといわれています。もっとも15歳から65歳までの生産年齢人口のほうは一足早く1995年から減少が始まっており、経済に与える影響はジワジワと効いてくるものと思われます。どうもこのような傾向は日本だけでないようで、少子化のテンポはイタリア、スペイン、ドイツなどヨーロッパの国々でも共通した問題になっているわけで、とくに日本だけの問題ではないのですが、どうやらそのテンポの速さが問題として指摘されています。人口が減少していけばそれだけ経済力の低下のテンポは落ちるのですが、それ以上に生産性を高めていけばよい、とする意見もありますが、一人当たりの生産力が世界でも最高水準に達している以上、ゆっくりと低下していくことを受け入れていく必要があるのだと思います。もちろん、そのことによって年金をはじめとする世代間で扶養している社会保障制度など、抱える問題点も多く出てくると思いますが、日本人の英知で解決していく以外にないと思います。

□どうなっているのか、バブルとデフレの共存
 それにしても、最近の経済を見るとき、ややバブルの時代に近いものがあると指摘され始めています。今年の初売りには東京だけでなく経済的な落ち込みが指摘されていた札幌などでも福袋が飛ぶように売れ、年末から正月の個人消費が上向いてきたといわれてきています。株式市場の昨年1年間の上昇について、経団連の奥田会長はバブルに近いものを感ずると昨年9月ごろに指摘されていたのに、年末にかけてさらに上昇して、1年で40%もの大幅な値上がりとなったわけで、おそらく4日から始まる株式市場も高値を更新していくものと予想されている。確かに、日本経済はかつての3つの過剰(設備、雇用、負債)から立ち直り、輸出に引きずられながら設備投資に火がつき、ようやく雇用環境も好転し始めてきている。もっとも、では何も問題がないのか、といえば依然としてデフレからの脱却はできておらず、銀行部門も不良債権は半減したものの依然として自己資本は脆弱で企業に対する貸し出しは低迷したままである。構造改革が経済を引っ張ってきたのではなく、企業がまさに生き残りをかけた血の出るようなリストラによってかろうじて景気が反転してきたのであり、小泉内閣の成果とはいえないことは言うまでもない。

□日本の国際化には英語力の強化が不可欠
 こうなると労働力人口の不足問題が深刻になってくることが十分に予測される。まだ、不安定雇用労働者が多いし、フリーターやニートといわれる若い人たちを中心に問題を持っているし、女性や60代の仕事に就く意欲のある人たちもいることは間違いないのだが、やがて外国人労働力を移入してくる必要性が高くなることは間違いないと思う。まだ先の話ではなく、もうすでにそこにある問題なのだ、という認識が必要なのだ。ともすれば外国人の移民政策に警戒心が強いことは間違いないのだが、すでに南米などから日本人移民の2世、3世の受け入れが相当進んでいるし、闇の世界が暗躍して不法滞在者も急増しているのだ。むしろこの機会に日本の「人の国際化」を真剣に考えていく必要がある。それは、ただ単に移民を受け入れるだけでなく、日本人の側も国際感覚を養う必要があるし、とくに英語の国際語化に伴い、日本人が全体として英語を駆使できるよう努力していく必要があることを痛感している。
 昨年末、弟子屈町の筋金入りの農民運動家であった阪口麻一さんが亡くなられた。酪農家で反骨精神の旺盛な方で、小生の選挙でも先頭に立って応援していただいた方である。心よりのご冥福を祈りたい。合掌。
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