9月26日(月)
第535号 2005年9月26日
□欲しかった全員野球の民主党人事 暑さ寒さも彼岸まで、とはよく言ったもので、北海道では初雪の便りも聞こえ、朝晩はだいぶ冷え込んでくるようになった今日この頃である。 さて、民主党の新しい人事が決まった。前原代表のもとで幹事長に鳩山元代表、国対委員長には2度目の登板となる野田前NC財務大臣、政策調査会長には松本剛明代議士が就任し、次の内閣には小生も再び財務大臣として4度目の入閣となる。前原代表からの要請があったとき、率直に言って郵政改革法案に対する対案作りなど敗北の責任の一端があり、強く辞退したのであるが、粘り強い説得にしぶしぶ承諾したしだいである。次の内閣に入られた方たちの年齢が小生と山田正彦農林担当以外はすべて50歳代以下という若さであり、60歳という年齢がやや古ぼけて感ぜられる。それにしても代表選挙を戦った菅元代表が要請された重要ポストに就任されなかったことは残念でならない。また、小沢一郎前副代表が代表代行に就任要請されたのに断られたのも、前原丸の船出が前途多難であることを示唆しているように思える。前面に若手のメンバーを揃え、後ろに実力者を配置することでチームとしての民主党の存在をアッピールして欲しかったと思うのは小生だけではなかろう。
□集団的自衛権だけでなく集団的安全保障の確立も 前原新代表の国民に対する評価は、まだ各マスコミの世論調査が出ていないのでなんともいえないのであるが、印象としてははっきりとものを言っている姿には好印象がもたれているのではないかと思う。ただ、発言内容については率直に言ってやや配慮に欠けている面があるのではないかと危惧している点がある。 先日電話では率直に指摘させていただいたところであるが、一つは安全保障・憲法改正問題についてである。憲法第9条の第2項を改正して自衛権を明記することと、集団的自衛権の発動について「周辺事態に限って行使できるようにしたい」と発言されている。この点について、民主党として2006年までに憲法改正草案をまとめることにしているだけに党内的にも引き続きしっかりと議論をしていく必要がある点である。その際、集団的自衛権と集団的安全保障の関係について触れていく必要があることを指摘させていただいた。つまり、日本周辺で有事があったときアメリカ軍と日本の自衛隊が共同してことに対処することは良いのだが、それも国連の安保理の対応が出るまでの間に限られるようにしなければならないことへの言及が必要なのでは、という指摘をさせていただいたところである。もちろん、自衛権の発動は日本の領土・領海・領空に限定されるべきであることはもちろんのことであり、前原代表も「周辺事態に限って」と明確に制限されていることは前述のとおりである。
□公務員改革前に国会議員の特権廃止と天下り禁止を 2点目は官公労の組合との関係である。とくに、公務員労働者の定数や賃金などについてマニフェストで2割人件費を削減する政策について、今回の郵政改革法案に対する民主党が労働組合との関係で対案が出せなかったことが一つの敗因に挙げられていることを受け、「公務員改革については遅れを取らない」と明言されている。もちろん、前原代表は公務員には労働基本権を与えて、その上で労使の交渉の中で労働条件を決定していく必要性に触れた上で、量的に削減する方針と説明されている。小生もマニフェストで2割削減を打ち出し、それを承認しているわけであるから、そのことに異存があるわけではない。ただ、単純な一律2割削減というものではなく、国会議員の特権である議員年金の廃止や歳費の2割以上のカット、そして、高級官僚の退職金削減や天下りの禁止など一般の公務員以上の人件費へのメスを入れる、といったメリハリをつけていくべき点を強調して欲しいと、指摘させていただいたところである。いずれにせよ、小泉首相がこれまで自民党の支持組織であった特定郵便局長会を切捨てても断行したことに対して、民主党が支持してくださっている労働組合の方たちに厳しく切り込んで行く姿勢が取れなければ、多くの国民は改革政党としての民主党とは見なくなってくるのだと思う。そういう見方が、正しいかどうか、責任は誰にあるのか、といった議論はあろうが、今日の民間労働者、とくに不安定雇用労働者の置かれた状態や、国・地方合わせて1000兆円にもなろうかという膨大な借金の下、何とか理解をしていただく以外に当面選択肢はなくなっているのだと思う。
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